天然木ならではの趣を与えるキャラクター
ノット・ピンノット
横節
バークポケット
ガムポケット
経年変化
クリスマスツリー
クリスマスツリーといえばモミの木ですが、欧米では綺麗な円錐形に成長するスプルースの仲間も好まれます。よく知られているのは、毎年クリスマスの時期になると、 ノルウェーのオスロ市民からイギリスのロンドン市民に贈られるノルウェースプルースです。1947年に始まった習慣で、第二次世界大戦中の助力に対する感謝の印なのだそう。ロンドンに届いた大きなクリスマスツリーは、市内のトラファルガー広場に飾られるのが恒例。華やかな点灯式には多くの人が訪れます。
新芽
ジェームズ・クックは、17世紀に活躍したイギリスの探検家。「キャプテン・クック」という通称で知られるこの人物は、世界を3 回周航し、太平洋東回り航路を開拓しました。長期間を船上で過ごしているとビタミンCが不足しがちになるため、壊血病を発症することがあります。重度になると全身から出血して死に至る病で、船乗りたちからは非常に恐れられていました。 そこで、キャプテン・クックが開発したのが「スプルースビール」。ビタミンCが豊富な新芽をはじめ、スプルースの葉や枝を発酵させた飲み物です。キャプテン・クックはそのエキスを摂取することにより、壊血病を予防したといわれています。
ストラディバリウス
スプルースの材質は軽くて強固。そのため、かつてはヨットや飛行機の構成材としてよく用いられていました。ライト兄弟が作った世界初の飛行機も、スプルース製だったそうです。 乗り物だけでなく弦楽器にも適しており、昔からピアノやハープ、ギターなどに好んで使われています。なかでも有名なのが、17世紀から18世紀にかけてつくられたバイオリンの逸品「ストラディバリウス」です。現在のスプルースも木材として優れていますが、当時のヨーロッパでは極めて質の高い良材が産出されていました。寒冷な気候の影響により、木目が緻密かつ均一に整っていたのです。これを表板にしたことで、すばらしい音質を奏でられるようになったと考えられています。ちなみに、裏板にはカエデ科のシカモアが使われました。
アルムのモミの木
スプルースの一種であるドイツトウヒは、「赤いモミ」と呼ばれるほどモミの木にそっくり。学名にもモミと同じ「abies」とつけられているため、非常に混同されやすいそうです。2樹の大きな違いは、球果のつき方。球果とは、松ぼっくりのように種子を含む果実のことで、モミは上向きに実りますが、ドイツトウヒは長さ10cm を超える大きな球果が下向きにぶら下がるのです。アニメ『アルスプスの少女ハイジ』のオープニングテーマには、「アルムのモミの木よ」という有名な一節がありますが、実際にアニメで描かれていた木は球果が下向きになっていました。キャラクターデザインを手掛けた小田部羊一氏は、 スイスに取材に訪れた際に拾った球果を参考にしたと語っているため、モミと思ってドイツトウヒを描いていたようです。