天然木ならではの趣を与えるキャラクター
ノット・ピンノット
リボン杢
オレンジストリーク
材色の濃淡
経年変化
アコースティックギターの音色
アコースティックギターの音色は、ボディのトップ、サイド、バックに使われる木材の組み合わせによって決定づけられます。弦の振動をボディ全体に伝えるトップによく使われるのは、マツ科のスプルースとヒノキ科のシダーがほとんど。しかし、サイドとバックには多様な木材が用いられます。アコースティックギターで有名なメーカーでは、1990年代にサイドとバックにサペリを使用したシリーズが登場しました。バランスのとれたサウンドが特徴で、材質が硬いことからトーンがわずかに明るくなるようです。
交錯木理
多くの樹木は、時計回りか反時計回りに回りながら成長していきます。しかし、熱帯産の樹種のなかには周期的に回り方が反転するものも。
サペリもそのひとつです。 成長過程のこうした特性は、年輪に対して平行に鋸挽き、あるいはスライスしたときに「交錯木理」という独特の模様を表します。
別名「リボン杢」とも呼ばれるその木目は、見る角度によって濃淡が逆転するストライプ。サペリを床材にすれば、部屋のなかの居場所を変えるたびに住まいの新しい表情を発見できるかもしれません。
柳宗理
インダストリアルデザイナーの柳宗理といえば、デザインに詳しくない人でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。使い勝手を極限まで追求したシンプルかつ優美なステンレス製のキッチングッズで有名ですが、彼の名前を世界に轟かせるきっかけとなったのは「バタフライスツール」という木製の椅子でした。
それから約半世紀後の1999年に、「シェルチェア」の愛称で親しまれるダイニングチェアを発売。貝殻のようなフォルムが身体を優しく包み込むシートはサペリ製で、オレンジがかった独特の色合いがぬくもりを感じさせます。
高級車のハンドル
密度が高いサペリは、磨き上げると表面が非常に滑らかになります。そのため、高級車のハンドルやシフトノブに使われることも。まっすぐに伸びる木目と落ち着いた色合いを車内に取り入れることで、モダンかつ落ち着いた空間を演出できるのではないでしょうか。