テレキャスター | フローリング総合研究所
2019.05.28

テレキャスター

世界三大モデルの1つ

テレキャスターは、世界初の量産タイプのソリッドボディー(※1)構造のエレクトリックギターとしてアメリカのフェンダー社から1940年代後半に発売されました。発売当初はブロードキャスターという名称でしたが、後に商標登録の問題(※2)によってテレキャスターへと名称を変更しています。今では、このテレキャスターは、レスボール、ストラトキャスターと並んでエレクトリックギターの世界3大モデルの一つとして世界中のギタリストに愛されています。

※1 ソリッドボディー・・・空洞のないボディ構造をもつエレクトリックギター。
※2 商標登録の問題・・・ドラムメーカーのグレッチ社が既に商標登録をしていた。

ミスター テレキャスター

さて、テレキャスターと聞いて思い浮かべるギタリストは誰でしょうか?キース・リチャード(※3)を思い浮かべた人は、なかなかのロック通だと言えます。ロイ・ブキャナン(※4)を思い浮かべた人は、かなりのギター通です。ジェームス・バートン(※5)彼の名前を思い浮かべた人は、マニアを遥かに超えた領域にいらっしゃる方です。

※3 キース・リチャード・・・ローリング・ストーンズの中心メンバー。
※4 ロイ・ブキャナン・・・エレック・クラブトンやジェフ・ベック等が敬愛して止まないアメリカのギタリスト。
※5 ジェームス・バートン・・・「ローリング・ストーンズ誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第19位。エルビス・プレスリーのバンドリーダーとして活躍。

[人物写真] 上部:キース・リチャード(Wikipediaより) 下部:ジェームス・バートン(Wikipediaより)

ホワイトアッシュとスワンプアッシュ

テレキャスターはネックにメープル、ボディについては発売当初から1959年頃まではアッシュ、1959年以降はアルダー材が使われていましたが、やはり今でもビンテージギターとして人気があるのは初期に発売されていたテレキャスターです。アルダーボディの場合、中低域の音が太く出るので、どちらかといえば歪ませるようなサウンドに向いています。それに比べてアッシュボディの場合、音の輪郭がクリアーで歯切れの良い音が特徴です。
ギターに使われているアッシュ材は大きく分けてホワイトアッシュとスワンプアッシュの2種類です。ホワイトアッシュは硬くて重い木です。低域が強く出るのが特徴なのでベースギターに向いています。スワンプアッシュは比較的に軽く柔らかい木で音抜けがよく、とくに高域特性に優れているのが特徴です。従ってテレキャスターにはスワンプアッシュが使われています。

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