床は、家の中に漂う菌やウイルスが落ちて蓄積されていく場所。きれいに見えても、実は菌やウイルスがたくさん潜んでいるかもしれません…!新型コロナでも、玄関で靴を脱ぐ日本の生活習慣が注目されましたね。床を清潔に保つには、定期的なお掃除と合わせて除菌にも気を付けることが大切です。フローリングの正しい除菌方法やおすすめの除菌洗剤をご紹介します。
正しいフローリングの除菌方法
フローリングの除菌掃除は事前準備が大切です。除菌掃除に適した洗剤を用意し、日常のお掃除と合わせて除菌していきましょう。
※一般的に、フローリング表面の塗装には「ウレタン塗装」と「オイル塗装」の2種類がありますが、このうちの「オイル塗装」は水を使ったお掃除には不向きです。ご自宅のフローリングがどちらにあたるか、事前によく確認しましょう。
フローリングの除菌に使える洗剤
メーカー | 商品名 | 除菌成分 | 注意点 | |
花王 | かんたんマイペット | 界面活性剤 | 水拭き不要ですが、オイル塗装には不向きです。 | |
(株)オーヤラックス | ピューラックス | 次亜塩素酸ナトリウム | 強い殺菌力を持つため、使用可能としていないフローリングに使うと、染みなどの不具合を起こす恐れがあります。 ご自宅のフローリングに使えるのかよく確認しましょう。 |
フローリングの除菌掃除には、次亜塩素酸ナトリウムや界面活性剤などの成分が含まれた洗剤がおすすめです。アルコール系の除菌洗剤は、ワックスがけしたフローリングに使用するとワックス成分と反応して白濁してしまう恐れがあるので、ご注意ください。
※次亜塩素酸ナトリウムや界面活性剤が入った洗剤を高濃度で使うと、染みをつくる恐れがあります。各洗剤の使用方法を読み、希釈倍率等よくご確認ください。
1. 除菌掃除の前に必ず表面の汚れを取りましょう
フローリングの表面には、ウイルスや菌以外にも、手足の脂分からつく皮脂汚れなどさまざまな日常汚れが蓄積しています。除菌剤で落とすことのできない汚れが付いていると、せっかく除菌剤を使っても効果が出ません。除菌掃除の前に、まず掃除機でゴミを取り除き、床用洗剤で日々の汚れを落としましょう。
2. 2~3日に1度、除菌洗剤で拭き掃除を行いましょう
汚れを落としたら、除菌効果のある洗剤を使って拭き掃除をしましょう。ウイルスや菌を広げないように、一方向にしっかり拭き取ります。また、洗剤成分が床表面に残っていると、木材の成分と反応して黒ずみができる恐れがあるため、洗剤使用後は、水拭きと乾拭きでクリーナー成分をしっかり拭き取りましょう。
除菌洗剤によるお掃除は、頻繁に行うほど効果があります。帰宅して最初に通る玄関周りなどは、毎日お掃除してもいいかもしれませんね。
毎日の除菌は大変!「抗菌・抗ウイルスフローリング」とは?
たくさん除菌した方が安心とはいえ、頻繁に拭き掃除をするのはなかなか大変ですよね・・・そんな方におすすめなのが、「抗菌・抗ウイルスフローリング」です。「抗菌・抗ウイルスフローリング」とは、フローリングの表面塗料に含まれた抗菌・抗ウイルス剤によって、ウイルスや菌の増殖を抑える効果を持つフローリングのこと。製品自体にもともと抗菌・抗ウイルス剤が含まれているので、長期間にわたって効果を発揮することができます。
ちなみに、抗菌性能や抗ウイルス性能には、一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)や光触媒工業会(PIAJ)といった第三者機関が定めた基準もあります。抗菌製品・抗ウイルス製品の品質・安全性を整備することを目的とした基準で、認証を受けた製品には「SIAAマーク」や「PIAJマーク」が付いているので、フローリング選びの際は参考にしてみてください。
注意!やってはいけないNG除菌方法
①ワックスがけしたフローリング × アルコール
ワックスがけしたフローリングにアルコールが付いたまま放置してしまうと、ワックスが元の液体の状態に戻ろうとする性質により白く濁ることがあります。ワックスを剥離してから再度ワックスがけすることで補修できますが、アルコールを使ったお掃除をする際はご注意ください。
②高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使ったお掃除
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使えないフローリングに使ったり、原液のまま高濃度で使用してしまうと、フローリング表面に染みができる恐れがあります。自分で直すことは難しく、専門業者によるフローリングの張り替え等が必要になってきますのでご注意ください。
変色してしまった場合は張り替えを検討しよう
NG除菌方法によってフローリングに染み・変色が起きてしまった場合は、「張り替え」を検討しましょう。自分で行うことは難しいため、まずは施工会社に相談しましょう。
詳しくはこちらで解説していますのでご覧ください。
>フローリング(床)の張り替え費用相場とDIY・施工方法