床で、インテリアのイメージは大きく変わります
空間の中で床の面積というのは大きな面になります。明るくしたいのか、落ち着いた空間にしたいのかなど、どういう色、どういう素材を使うかでインテリアのイメージが大きく変わってくるので、とても重要なエレメントですよね。まずは、一番始めに床をどうするのか、色や素材、木目が見えていた方がいいかなどを考え、そこから壁や建具、さらに家具やカーテンなどへコーディネートを広げて決めていきます。
最近では、グレイッシュトーンのインテリアがトレンド。クールモダンやシャビーシックなど様々なイメージのコーディネートができるので人気があり、床材も同系統の商品が増えてきています。
日々のインプットは、今はなかなか海外に行けないので、海外展示会やデザイナーのインスタグラムなどをチェックしてトレンド情報の収集をしています。
おうち時間が増えた今、天然素材の質感や触り心地が大切に
最近はお家にいる時間が増えたことで、いかに家の中で心地よく過ごせるかが求められていると思います。素材感を大切にしたいと考えるお客様が増えました。
床暖房が入っているお家が増え、冬でも裸足で過ごされている人が多いので、床には”足触り”の心地よさが大切だと思います。
色や木目の見え方は、小さいサンプルのみではわかりません。必ずサンプルを取寄せたり、お客様とご一緒にショールームでは靴を脱ぎ、足触りも含めて確認するようにしています。
また、ペットがいるご家庭も増えているので、滑りにくさや掃除のしやすさ、さらに新生活様式の中で抗ウイルス性能など、デザインだけでなく機能面を考えられているかどうかというのもコーディネートをするポイントになっています。
荒井詩万さんの“床の記憶”
祖父母の家は昔ながらの日本家屋でした。遊びに行くと、すぐに靴下を脱いで弟と一緒に家の中を裸足で駆け回っていました。その時のひんやりした足触りのよい感覚が子供ながら心地よかったことを覚えています。足からの感覚は記憶に残るので、やはり触り心地や素材感は大切だなぁと思います。