Vol.8【小物選びのポイント】飾り方・選び方のルールを使って、自分らしく完成度の高い空間を | フローリング総合研究所
2021.06.23

Vol.8【小物選びのポイント】飾り方・選び方のルールを使って、自分らしく完成度の高い空間を

 

小物やグリーンは空間の完成度を高めることはもちろん、個性を演出するためにとても重要な役割を果たします。例えるなら、空間を自分にフィットさせるための“接着剤”といえるでしょうか。その価値も価格ではなく、自分が好きかどうか、毎日みていて心地いいかどうか、がもの選びの基準です。

本を色別に並べたLA住宅のディスプレイ。本は知性を表現する小物、とされています。(画像提供|菜インテリアスタイリング)
本を色別に並べたLA住宅のディスプレイ。本は知性を表現する小物、とされています。(画像提供|菜インテリアスタイリング)

ディスプレイはセンス頼りのようで難しく感じますが、飾り方、選び方には目安となるルールが存在します。小物は個性の演出ですから、まずは「自分らしさ」を自由に楽しみながら、迷ったときに「ルール」を使います。

上手に組み合わせながら、こだわりの空間を演出してみましょう!

その1|ディスプレイ

オープン棚に小物を配置するときは、2つのポイントをおさえましょう。

ジグザグ

①ジグザグ
形や色など、同じ共通項をもつ小物は上下の列を合わせず、対角を意識し、ジグザグに並べます。
共通項は、色が同じ(近い)もしくは形が同じ(似ている)などでOKです。
先程のLA住宅の事例でも、よく見ていただくと共通色をもつ本が対角に散らばっています。棚の数や幅によって、小物の数も変わりますが、概ね「ジグザグ」を意識するとバランスがとりやすくなります。

下から上へ

②下から上へ
どっしり重心が重いもの(重く見えるもの)や、色が濃いものから順に、下から上へ設置します。実際に重いかどうかは別ですが、見た目的な重さで置き場所を選ぶ方が安定感もあり、落ち着きます。棚の上か下かで迷ったときのルールです。

その2|アート

アートのサイズバランスは、黄金比(1:1.6)がひとつの目安になります。

例えばソファの背面にアートを設置する場合には、ソファとアートの横幅の比が、1:1.6になるよう意識します。
ちなみに、事例ではアートの縦横比も黄金比になっています。

アートとソファが黄金比になった事例

その3|グリーン

グリーン選びのポイントは、インテリアイメージに合わせた樹種(葉の形)と鉢カバーの組み合わせ。隣り合うフローリングとの相性もチェックします。
代表的な2つのイメージを例に、違いをまとめてみました。

〇インテリアイメージに合わせたグリーンの選び方

インテリアイメージ『モダン』『ナチュラル』
床材 濃色系
 (ウォルナット、アカシア等)
 淡色系
 (オーク、メープル等)
言葉 シャープ、冷たい、どっしりとした 自然な、優しい、軽やかな、素朴な
樹種 直線的
 (スタッキー、コンシネ等)
 曲線的
 (ウンベラータ、ベンジャミン等)
葉の色等 濃い緑色 明るい緑色、小さな葉
鉢カバーの色 黒、グレー、メタリック アイボリー、ベージュ、白
鉢カバーの形 角鉢、又は縦長 丸鉢

*モダンなインテリアイメージの事例

濃色系フローリング(画像提供|朝日ウッドテック,床|Live Natural Premium ブラックウォルナット)
  • スタッキー
  • コンシネ

*ナチュラルなインテリアイメージの事例

淡色系フローリング(画像提供|朝日ウッドテック,床|Live Natural Premium オークN-45°)
淡色系フローリング(画像提供|朝日ウッドテック,床|Live Natural Premium オークN-45°)
  • ウンベラータ
    ウンベラータ
  • ベンジャミン
    ベンジャミン

最近は大小のグリーンを複数組み合わせ、自然感たっぷりにディスプレイするスタイルも人気です。その場合、メインとなる大鉢グリーンを先程のルールに沿って選び、その他は表の「言葉」をもとに、樹種や鉢を組み合わせます。

「ナチュラル」のルールを目安にしたコーディネート事例
「ナチュラル」のルールを目安にしたコーディネート事例 *表参照(画像提供|菜インテリアスタイリング)

また、インテリアグリーンには生きたものとフェイク(造花)があります。生グリーンは設置する場所の日当たりとの相性もチェックしましょう。

ディスプレイを自由に楽しみながら、迷ったときにルールを使う。
空間の仕上げは、自分らしさがポイントです。

菜インテリアスタイリング尾田恵

インテリアデザイナー
尾田 恵 ODA MEGUMI
株式会社 菜インテリアスタイリング/一般社団法人 日本インテリア健康学協会(JIHSA)代表
住宅、福祉施設、TV番組など様々なインテリアコーディネート・デザイン、商品開発、情報発信に携わる。 現在は幅広い活動で培った知識・スキルを活かし、身体と心の健康を目指したインテリア・メソッド「Active Care®」(アクティブ・ケア)を提唱。

●所属
公益社団法人日本インテリアデザイナー協会(JID)正会員

経済産業省 JAPAN DESIGNERS登録
帝京大学大学院公衆衛生学研究科
照明学会会員
日本頭痛学会会員
http://sai-interior.co.jp/
http://jihsa.jp/

ABOUT THIS PAGE

このWebサイトではフローリングの⽊材や作り方のこと、歴史や文化のことなど、様々なアプローチから私たちの日々の研究の成果をお伝えします。