「イメージスケール」の活用法①
インテリアコーディネートは、“センス”だと思っていませんか?実はインテリアには様々なルールがあって、そのルールに基づきコーディネートしていくと、大きな間違いがなく、誰でも簡単にインテリアをまとめることが出来ます。トレンドや折衷スタイルを理解するためにも、まずは基本ルールを学ぶことが大切です。
インテリアイメージを把握するための基本ルール
「イメージスケール」
今、世の中には沢山のインテリアイメージが溢れています。
例えば、「モダン」というジャンルだけでも、ナチュラルモダン、シンプルモダン、和風モダンなど、「モダン」と何かがMIXされた様々なイメージがあるのではないでしょうか。これらは全て基本から派生した応用となるイメージ。実は、インテリアコーディネートの理解を難しくする理由がここにあります。応用からのスタートではなく、そのルーツである基本をまず把握する。
インテリアイメージをシンプルに把握し、頭の中を整理する方法として、イメージスケールの活用がおすすめです。
イメージスケールとは、あるものを見て感じるイメージを、4つの言葉で整理する便利なものさし。イメージという何となく漠然としたものを、ルールとして頭の中で整理し、把握するために最も便利な方法です。インテリア以外にも使える方法ですが、特にインテリアコーディネートをまとめる際には重宝します。
整理する言葉は、軽い、重い、暖かい、冷たい、の4つのみ。基本も応用の折衷スタイルも、全てのイメージをたった4つの言葉のみで整理します。基本となる5つのインテリアイメージを表に当てはめたのがこちら。
それぞれのインテリアイメージの位置を確認してみてください。さらに次の画像を元に、色や素材など自分が素直に感じたままをインテリアイメージと関連づけてみてください。
例えば、ナチュラルの楕円の位置は軽やかで暖かい世界。言い換えるとナチュラルをつくるには、軽くて暖かいものを集めるといい。色ならベージュや優しいイエロー、触っても暖かい素材、自然素材や木質、コットンなど。ナチュラル、というイメージから想像するアイテムとぴったりきませんか?ファッションを選ぶ時のように、楕円で囲まれた同じ世界観の中でそれぞれのインテリアアイテムを選べば、大きな間違いがなくコーディネートはまとまる。何となく捉えどころのなかったイメージの世界を、頭の中で簡単に整理できるのが、イメージスケールです。
まとまりのないインテリアとは、1つの部屋に色々なイメージが混じり合ってしまうこと。先程のナチュラルの例で言えば、重くて冷たいもの、例えば、黒革のソファは楕円の位置も真逆なのでナチュラルのコーディネートには合わない、ということになります。もし今の部屋がなぜかしっくりこない、、という場合の原因を把握するにもイメージスケールは役立ちます。 上手なインテリアコーディネートとは、同じ世界観、引き立て合う存在同士を集めることが基本ルールです。
インテリアデザイナー
尾田 恵 ODA MEGUMI
株式会社 菜インテリアスタイリング/一般社団法人 日本インテリア健康学協会(JIHSA)代表
住宅、福祉施設、TV番組など様々なインテリアコーディネート・デザイン、商品開発、情報発信に携わる。 現在は幅広い活動で培った知識・スキルを活かし、身体と心の健康を目指したインテリア・メソッド「Active Care®」(アクティブ・ケア)を提唱。
●所属
公益社団法人日本インテリアデザイナー協会(JID)正会員
経済産業省 JAPAN DESIGNERS登録
帝京大学大学院公衆衛生学研究科
照明学会会員
日本頭痛学会会員
http://sai-interior.co.jp/
http://jihsa.jp/