プロがおすすめする『失敗しないフローリングの選び方』 | フローリング総合研究所
2019.01.07

プロがおすすめする
『失敗しないフローリングの選び方』

まずは、『何を重視するか?』をチェック!

そもそも、これから選ぶフローリングはどんな暮らしのなかで使われるものでしょうか?
あなたは今、育児中ですか?ペットと暮らしていますか?場所はリビングですか、キッチンですか?
たとえば、育児中の家族なら毎日の生活が忙しく過ぎていきます。
だから、フローリングは掃除の手間がかからないものを選びましょう。 
あるいは、リビングという場所から考えると、来客があり家族が集まる場。高級感や床暖房に対応したものを選ぶのはいかがでしょうか。大切なのは、こうして考えていくなかで重視するポイントに自分自身の優先順位をつけることです。次に挙げるいくつかヒントを参考に。

フローリングで重視するポイントの例
 背景とニーズ重視ポイント
暮らし方子供が独立して夫婦のみ → 落ち着きたい木質感重視
子育て世帯・共働き世帯 → 時間がないお手入れ・補修のしやすさ重視
ペットと暮したい → 汚れる・滑りにくさ必要お手入れ・補修のしやすさペット対応
愛着のある家具がある → 周辺とのバランス既存家具とのコーディネート重視
場所別リビング → 来客がある・家族が集まる高級感・木質感重視・床暖房対応
玄関 → 来客がある・第一印象に残る高級感・木質感重視
子供部屋 → 汚れる・傷つくリスク傷の強さ重視
キッチン → 常に水汚れ・油汚れのリスクお手入れ・補修のしやすさ重視
洗面・トイレ → 常に水漏れのリスク耐水性・耐汚染性重視
主寝室 → リラックスしたい木質感重視・コーディネート重視
床のみリフォームする → 周辺とのバランス必要既存建具とのコーディネート重視
全面リフォーム → 今までと全く違うインテリアにしたい拘りのインテリアイメージ重視

こだわりのインテリアをイメージしましょう

フローリングを選ぶ、と言ってもそれだけで暮らしのスタイルが決まるわけではありません。当然、室内にはインテリアがあります。素材感やデザイン性とのマッチングで空間をイメージしてみましょう。「シンプルモダン」「シンプルナチュラル」「ミッドセンチュリー」「北欧スタイル」など気になるインテリアのスタイルを雑誌やWEBで調べておいて自分の好きなスタイルを理解しておくことのもいいでしょう。さらにフローリングの施工例を調べると具体的な画像がたくさん出てきますから、自分の理想に近いものをストックしておくと自然とイメージが固まっていきます。

  1. こだわりのインテリアイメージ

    ナチュラル・モダン・シンプル・シンプルモダン・シンプルナチュラル・クールモダン・北欧・アメリカンフレンチ・アジアン・和モダン・ブルックリン・ダンディ・カントリー・カフェ風・ミッドセンチュリー・クラシック・ヴィンテージ・エレガント等

  2. 雑誌やウェブで検索したいイメージを収集

    検索キーワード例:#自分の好きなインテリアスタイル名 #インテリアスタイル 種類

  3. フローリングの施工事例を収集

    検索キーワード例:# フローリング 施工事例 #フローリング ナチュラルスタイル などのインテリアスタイル名を入れる

  4. 気に入ったイメージをストック

    自分が好きなインテリアイメージをかためていく。 そのイメージにマッチするフローリングの樹種や色、デザインを絞り込んでいく

 リアルな事例を掲載していますので、インテリアイメージの参考にしてください。
 >Instagram事例紹介

検討物件の下地と工法を確認

お気に入りのスタイルが見えてきたら、次はあなたが検討している物件のことを調べましょう。
「木下地」であるか「コンクリート下地」であるかによっても適正なフローリングが変わります。

  • 木下地

    ・戸建住宅の多くは木下地
    ・集合住宅も二重床構造は木下地

    多くのフローリングは問題なく使える。

  • コンクリート下地

    ・集合住宅(新築・リフォーム)で二重床構造でない場合の多くはコンクリート下地

    [注意]
    マンションリフォームを検討中で、各フローリングメーカーの直貼防音L45とかL40などの商品群から選んでください。

「木下地」や「コンクリート下地」の種類からフローリングを選ぶことができます。
下地・用途からフローリングを選ぶ

フローリングの種類を理解しよう

いよいよフローリングの種類を見てみましょう。 国内メーカーが販売しているフローリングは日本農林規格(JAS)の分類もありますが、一般的には化粧材の種類によって下のように分類されます。

フローリングのグレードと特徴

フローリングの化粧材には天然木と樹脂や紙があります。さらに、同じ天然木でも「無垢」「挽き板」「突き板」とグレードがあり、「木質感」「お手入れ・補修のしやすさ」「寸法安定性」「傷への強さ」もそれぞれに特性が違いますから、よく吟味しましょう。マトリクス図を参照していただくとその違いがわかりやすいかと思います。

無垢挽き板突き板シート
断面構成

表面厚2〜3mm
表面厚0.3〜0.5mm
表面厚0.1〜0.2mm
木質感×
木そのものの風合いやぬくもり、また天然木ならではの経年変化を楽しめる。無垢同様に、木そのものの風合いやぬくもり、また天然木ならではの経年変化を楽しめる。無垢、挽き板には及ばないが、木そのものの風合いや天然木ならではの経年変化を楽しめる。木目柄は精巧に再現されていても、天然木ならではの風合いや経年変化の味は楽しめない。
お手入れ
・補修の
しやすさ
×
オイル仕上げの場合は、定期的な塗り直しが必要。又、水ジミ注意。ウレタン塗装の場合は、水拭きや専用クリーナーでのメンテナンスが可能。基本的にはウレタン塗装のため、水拭きや専用クリーナーでのメンテナンスが可能。表面はシートなので、水拭きでのメンテナンスが可能。表面が一度はがれてしまうと補修は困難。
寸法安定性
(床暖房対応)
×
湿度変化による伸縮が大きい。乾燥時の隙、湿潤時の突き上げが生じやすい。床暖房には基本的に不向き。合板等の基材と複合しているので比較的安定している。床暖房にも問題なく対応できるものが多い。合板等の基材と複合しているので安定している。床暖房にも問題なく対応できるものが多い。合板等の基材と複合しているので安定している。床暖房にも問題なく対応できるものが多い。
傷への強さ
木そのものなので、傷のつきやすさはその木の硬さに依存し、樹種によっては凹み傷などがつきやすい。化粧面の木の厚みがあるので、傷のつきやすさはその木の硬さに依存し、樹種によっては凹み傷などがつきやすい。ある程度グレードの高い製品は基材に硬質な素材を複合することで傷をつきにくくしているものが多い。ある程度グレードの高い製品は基材に硬質な素材を複合することで傷をつきにくくしているものが多い。

 


メーカーを選びましょう

さあ、メーカー選びまでたどり着きました。といっても一体どのようにメーカーを選べばよいのでしょうか?困ってしまいますよね。そこで、ここさえ確認すれば失敗しない!というポイントをお伝えします。しっかりとチェックして3社以内に絞り込みましょう。

  1. フローリングメーカー 検索

    ・自分の好み・センスに合いそうか → サイト・商品・施工事例を確認
    ・専門性や信頼性は高いか → 施工事例の豊富さ・会社情報を確認
    ・品質の高さやアフターの安心感は大丈夫か → Made in japan・お手入れ情報を確認

  2. SNSでの評価 検索

    例)インスタグラムで #会社名 #商品名 など具体名で検索
    →インスタなら身近な施工例写真も確認できる上、住まい手の本音もわかる

  3. ショールームの有無 検索

    フローリングはできるだけ大面積で体感して決めるべき
    (小さいサンプルでは実際に貼った場合のイメージと全然違うため)

  4. 3社以内に絞り込む

    最終的にSTEP1〜4で確認してきた、自分が重視するポイントやインテリアイメージが実現できるか、その為の商品や情報や体感する場が揃っているメーカーか、アフターまで考えて信用できそうなメーカーかなどをあらためて確認して、絞り込む

ここまで準備できたら、ショールームへ

お待たせしました。これで事前準備は万全です。

実際にショールームを訪ねて大面積で触り心地を確かめながら選びましょう。スタッフにまずは、自分は重視するポイントも伝えた上で左の図の内容などもアドバイスしてもらいながら決めていきましょう。「コーディネートの基本」を教えてもらったり、「シミュレーションサイト」で確認するのもいいでしょう。そのメーカーのカタログなどで施工事例も確認しましょう。

最後は、見積もりをとって決定!

自分の暮らしにとって最適なフローリングが見つかったら、最後は予算の調整です。工事会社に見積もりをとって重視するポイントで優先順位を考えながら、無理せず予算に見合ったなかでベストなものを選びましょう。

  1. 見積もりとったが予算オーバー

    工事会社それぞれに有利に仕入れられるメーカーとそうでないメーカーがあるので、想定以上の見積が出てくるケースもあります。

  2. 適床適所で調整する

    重視ポイントの優先順位に応じて、予算を調整していきましょう。 例えば、子供部屋は挽き板を止めて、突き板にする。など

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