リフォームお悩み解決サイト

REFORM

VIEW ALL

リフォームお悩み解決サイト

プロユーザーサイト

for Professional

VIEW ALL

パース制作やプレゼンテーションに使える商品の素材画像、CADデータ、
提案書等のダウンロード、カタログ・サンプル請求など各種サービスをご利用いただけます。

朝日ウッドテック・銘木挽き板内装材

美しさと機能性を両立した銘木なんです

海堀直樹
朝日ウッドテック 専務取締役

無垢材の化粧ボードだと思っています

神谷修平
カミヤアーキテクツ

朝日ウッドテックの創立70周年記念イベントで発表された「WOODRIUM(ウッドリウム) ボード」。同社のハイグレードラインのフローリング「Live Natural Premium(ライブナチュラルプレミアム)」と同じ挽き板を貼った化粧ボードである。樹種もフローリング同様の4種で展開。床から造作まで、統一感のあるテイストに揃えられるようになったのだ。今回、「WOODRIUM ボード」の開発に助力した建築家でプロダクトデザインも手がけている神谷修平さん、朝日ウッドテック専務取締役の海堀直樹さんが、開発の経緯、これからの展望を語り合った。
取材・文/谷口三千代 撮影/下村康典

一昨年のイベントでカミヤアーキテクツがデザインした、ウッドリウムのシンボル的存在のツール前で。階段、ベンチ、デスク、キッチン、カウンターを螺旋状に構成し、その多様性を表現した。スツールの構造材もウッドリウム。

SCROLL
神谷修平 Shuhei Kamiya

神谷修平 Shuhei Kamiya

1982年愛知県生まれ。2005年早稲田大学理工学部建築学科卒業。07年同大学理工学術院建築学専攻修了。07~16年隈研吾建築都市設計事務所勤務。16~17年BJARKE INGELS GROUP勤務を経て、17年にカミヤアーキテクツを設立。おもな作品に、「葉山加地邸」(2021)、「HARIO Satellites」(2023)、「傀藝堂」(2023)がある。
https://kamiya-architects.com/

海堀直樹 Naoki Kaibori

海堀直樹 Naoki Kaibori

朝日ウッドテック 専務取締役

需要創造型の企業として

  • 海堀 2012年に、当社は、表面に挽き板を貼ったフローリング材「Live Natural Premium(ライブナチュラルプレミアム)」を発表しました。それまでリアルな木を使ったフローリングは、突き板と無垢がほとんどで、挽き板というジャンルがなかったんです。同商品は、この10年で月生産約2万坪と、本当に成長してくれました。22年、当社は創立70周年を迎え、内装空間の質をもっと上げたい、高級感のある挽き板の床材を貼った空間に見合う内装材は何か、と社内で追求するなか、ライブナチュラルプレミアムと同じ挽き板を貼った「WOODRIUM(ウッドリウム)」のプロジェクトがスタートしました。建築家や施工者のニーズ、エンドユーザーの望む満足感とは? そういうさまざまな要望を形にしていく。ウッドリウムは私たちが目指す「需要創造型企業」を体現している商品なのです。そのブランドをどう展開していくかとなったときに、新進気鋭の若手の建築家とお聞きする神谷修平さんとの出会いがありました。
  • 神谷 新進気鋭ですか? 恐縮です(笑)。朝日ウッドテックさんの、床も家具も同じ仕様だからこそ、美しい統一感が生まれるというビジョンにまず、共感しました。僕らも、空間全体、小物なども含めて同じ思想でつくりたいという思いを持っています。そのなかで、挽き板という選択肢が現れたことに大いに興味がわきました。僕は直感で、ウッドリウムは単なる表面材ではなく、無垢材に限りなく近いと確信しました。突き板と比べると、見た目の深みが全く違い、内装の可能性がもっと広がる。施主側も施工側も、自然にウッドリウムを選ぶ人が増えるのではないかという手応えがあったんです。
  • 海堀 無垢の見た目もほしいし、機能性はもっといいものを。そういうニーズに応えたと思っています。芯材に軽量な植林木の集成材を使い、施工面でもコントロールしやすい。樹種もオーク、ハードメイプル、ブラックチェリー、ブラックウォルナットの4種を揃え、端部は同じ樹種の無垢材、小口のエッジ形状は5種類から選べるようにしました。
  • 神谷 今日、工場を見学して僕らが提案した2種類の小口がどのようにつくられているのか、目の当たりして感激しました。小さな段差をつくり、大理石のディテールでよく使われる、影を見せるデザインにしたのですが、それを特殊な刃物、高度な技術で仕上げられていました。エッジ形状の違いで表情は変わりますね。
  • 海堀 当社は70余年の歴史と技術力があり、製造においては自信がありますが、内装材のデザインとなると、やはり神谷さんのような外部の協力者のノウハウをお借りしなければならない。また、プロダクトをつくったものの、それをどう販売するのかも課題です。これまで建材ルートで販売していたものが、今度は小売り商品になっていく。ネット販売も考えられますし、建築家、デザイナーにアピールしていく手法もあるでしょう。そのあたりを強化していきたいと思っています。
WOODRIUM ボード
WOODRIUM ボード / オーク N-45°

「WOODRIUM ボード」は挽き板を表面材にした内装用のボードである。計画植林した針葉樹を芯材に、両面に挽き板を貼って厚み27㎜に仕上げている。樹種はオーク N-45°・ハードメイプル・ブラックチェリー・ブラックウォルナットの4種。端部は同じ樹種の無垢材で、エッジ形状は5種から選べる。受注生産で、W150~1050、L450~2700の範囲内でプレカット対応し、穴あけ、切り欠き、長さ継ぎの加工などにも対応する。価格は、スタンダード塗装¥100,000~140,000/㎡、強化塗装¥120,000~168,000/㎡。側面仕上げ¥700~1,000/10㎝。

施工事例はこちら

建築と家具の境界に挑戦する

  • 神谷 販売開始から約半年がすぎましたが、反応はいかがですか?
  • 海堀 われわれの想像もつかないような使い方をされると驚いています。ウッドリウムはサイズ、加工、塗装でのオーダーメイドを基本としているので、ベッドフレームやヌックという、憩える窓辺のフレームに採用されたり、コロナ禍の影響でニーズの高まったテレワーク用のデスクトップなどの引き合いも多いですね。
  • 神谷 僕らが博多で手がけたギャラリーでは、床と壁をライブナチュラルに、テーブルとベンチをウッドリウムのハードメイプルにしました。地下に位置するので、木の温もりに包まれるような温かな空間をつくりたかった。ベンチでも高級感が出せて、天板と壁材、床材で同じ素材を用意できるメーカーは朝日ウッドテックさん以外にないでしょうね。
  • 海堀 銘木を扱ってきたからこその木を見る目の確かさや、木への愛着があり、一般的に使われている集成材や着色の技法ではなかなか及ばない領域だと自負しています。銘木との親和性があるからこそ、ウッドリウムを使ってみようかなと思っていただけるのではないかと見込んでいます。建築と家具の境界にあるような高度なポジションで、広がってくれればと願っています。
WORK DESK
「WOODRIUM ボード」のブラックチェリーを書斎のテーブルと棚に使用。ダイナミックな木目を楽しめる。
施工事例はこちら

国産材の展開を目指して

  • 神谷 環境保護の観点でウッドリウムを展開していく計画はあるのでしょうか?
  • 海堀 国産材による製品化はすでに試作に入っています。日本で我々が一番調達しやすい木はナラとクリですが、他樹種の構想もあります。それらも含めてサステナブルな循環を打ち出していけると考えています。国内での調達網はありますし、幸い、ウッドリウムは床材と違い、一カ所に使われる量は少ないので、大きな可能性を見据えています。神谷さんも環境面でリクエストされることも多々あるのではないでしょうか。
  • 神谷 いろいろなケースであります。今、着手しているプロダクトデザインも、FSC認証の木材を使うのがコンセプトです。10年前に宮崎のFSC認証をとっているスギで玩具をつくったのですが、それが今も売れ続け、地域の活性化にもつながっています。僕ももっと日本中の山や森を見た方がいいと改めて思っているところです。そして、ウッドリウムがデザイナーや建築家に興味を持ってもらえるように、デザインを通してより多くの人に伝え、つなぐ役割を果たしていきたいですね。
  • 海堀 日本の山もきちっと見つつ、ものづくりをしなければならない時代に来ています。そこに木の目利きや扱いなど長年の蓄積のもと、銘木にしかない美しさ、機能性、環境性を兼ね備えた、かつてない選択肢を提示する。住環境を高めていくための商品として、ウッドリウムを発信していきたいと思っています。

  • BENCH

    芯材は針葉樹。だから軽くて取り回しやすいんです

    芯材は計画植林の針葉樹の集成材。広葉樹よりも軽量で、施工、運送面での作業性が向上する。両面に挽き板を貼り、端部の無垢材とともに一枚板のように仕立てている。

  • DINING COUNTER

    塗装しては研磨を何度も繰り返しています

    スプレーガンで一枚一枚、ウレタン系の塗料を塗布し、自然乾燥へ。乾いたら研磨工程へ。強化塗装の場合は、さらに回数も技術も求められる。職人技による手仕事の賜だ。

  • SANITARY COUNTER

    艶消しで仕上げます。抗菌や抗ウイルスも

    塗装で耐傷性、耐摩耗性、耐水性を得て、水まわりにも用途が広がった。また、抗ウイルス・抗菌、耐薬品性などで衛生性能もレベルアップしている。

  • BENCH

    エッジの形状は5種。成形刃4枚で削り出しています

    コンピューター制御でエッジの形状を削り出していく。わずかな面取りや角度をつけたり、㎜単位での細かな工程。段差をつけたSRとTRが神谷さんによるデザイン。

  • DINING COUNTER

    L2700㎜のボードを金物でジョイント。長尺もできます

    ジョイント金具で接続し、2700㎜以上の長さ加工も。ロングカウンターや大きな窓枠など、木を使う発想のなかったところにまで自在に対応できる。

  • SANITARY COUNTER

    自分たちが考えたディテールが製品になっていて、感慨深いですね(神谷)

    SRのエッジ形状がもたらす陰影、手触りともに完成度は高い。実際に採用され、製作されている様子を見て神谷さんは満足げだ。

CONFORT 2024年8月号
  • 登録不要!!いつでも簡単にお見積りが作成できます。

    WOODRIUMボードの面倒な拾い出しを解消できる見積りシステム。
    拾い出しのミスを解消し、施工部材数量も自動算出します。
    タブレットやスマートフォンからもアクセス可能で、I Dやパスワードなどの登録も不要です。
    現場や商談中などいつでもどこからでもご活用ください。
    簡単見積システム[ボード専用]
ï