木質防音直貼りフローリングは、階下への音(軽量床衝撃音)を抑えようとするものです。
※防音室のように外の音が聞こえなくなる遮音性能をは異なります。階下への音が消えてなくなるわけではありません。
床衝撃音の種類には2つがあります。
軽量床衝撃音(LL) … スリッパで歩くパタパタ音や、スプーンを落としたチャリンという音のように、比較的軽い衝撃音です。
重量床衝撃音(LH) … 子供が飛び跳ねるドンドンというような音のように、重い響きの衝撃音のことです。重量床衝撃音は建物の剛性など構造そのものによって左右されます。
防音フローリングの防音性能(床衝撃音低減性能)に関する表示
防音フローリングの防音性能(床衝撃音低減性能)に関する表示には2種類あります。
推定L等級(空間性能)
上の階で発生した床衝撃音が、下階の部屋(空間)でどの程度の音に聞こえるかを示すもの。定められた実験室・実験方法で、対象となる防音フローリングの床衝撃音低減性能を測定し、その測定結果を元に、その製品が実際に使用された状態を推定したものです。
ΔL等級(製品性能)
定められた実験室・実験方法で、対象となる防音フローリングが、床衝撃音をどれだけ抑えられるかという低減性能を表すものです。Δ(デルタ)は「変化量」や「差分」を意味する数学記号です。新しく使われてきているこの表記ではフローリング自体の床衝撃音低減性能を示すため、この記号が採用されました。
ご採用にあたって
歩行感について
木質防音直貼りフローリングは、遮音性能を高めるために、裏側に特殊クッションシートを使用しています。そのため遮音性能に関係のない一般の床材に比べると歩いたときに柔らかく沈むような感じがします。これは遮音性能を得るための構造上起こる現象です。また、床暖房使用部分については、それ以外の部分との下地構造の違いによって歩行感が異なる場合があります。
スキ、反り、突き上げについて
天然木を使用しているため、床材の継ぎ目のスキ、反り、突き上げなどが多少発生する場合がありますが、天然木特有の伸縮作用によるものです。また、床暖房使用により多少の収縮があり条件によっては約1mm以上のスキが発生することや反りが発生することがありますのでご了承ください。
床鳴りについて
原因の一つとして床材の継ぎ目部分がずれて音が発生していることが考えられます。これは木質床材が天然素材のため、木の性質として調湿性能が働き、伸び縮みを生じることによって発生するものです。
重い家具を置く場合は
敷き板を敷くなどして重量が分散するようにしてください。部分的に荷重がかかりますと、物を除けたときにその部分に凹みが出て復元しにくいことがあります。
ワックスがけのご注意
ワックスを厚く塗りすぎると、歩行時にワックスの被膜の割れる音が発生することがあります。