床での時間が好き。だから衛生的だと心が軽くなりますね

　山に囲まれた土地で育ったFさん夫妻。「大好きな自然を暮らしの中にも取り入れたいと思っていました」。だから新居では、玄関に坪庭が見える窓をつくったり、無垢材の家具を揃えたり、花を飾ったり。中でも特にこだわったのが床でした。ふたりとも実家が昔ながらの日本家屋で、床や柱にヒノキが使われていたこともあり「家といえば木造。床といえばヒノキ！」だったと話します。「香り、質感、優しい色合いに落ち着くし、親しみもあったから、樹種としては一択でした。実は、実家を出て賃貸住宅に住んでいたとき、天然木ではない床に違和感を感じたんです。そこで初めて実家の床のサラサラした感覚と、存在の大きさを実感しました。だから、床はこれしかないって思っていたんです」 

パンフレットで抗ウイルス仕様の商品を知り、衛生面への意識が高い妻のSさんは心を引かれました。「この先、子どもが生まれたり、はだしで歩いたりするときに安心ですよね。私は床の上で過ごすことが好きだから、衛生的だと思うと心が軽くなります。横になったり、花を生けたり、床での楽しみが増えました」。お気に入りはリビングの窓際。縁側感覚で使っているそう。山や畑を借景に穏やかな時間が流れるその場所で、「実家に戻ってきたような気持ちよさ」だと微笑みました。

晴れた日は、リビングの窓を開放してデッキの踏み石に足を伸ばし、ヒノキの床に腰掛けて読書しています。まさに、実家の庭石に足を置いて、縁側で休んでいる感覚でくつろげるんですよ。