Live Natural for Dog

COLUMN #16

犬の熱中症に注意! 短足犬の散歩は特に注意を!

動物医療技術師 石川 美代子

扇風機前の犬

近年、天気予報やニュースなどでは「猛暑日」という言葉が広く使われています。特に7月下旬から8月上旬にかけては全国的に厳しい暑さが続くため、連日のように高温注意報や熱中症の注意喚起などが出されます。

この時期、犬も注意しなければいけないのが「熱中症」です。
熱中症とは体内に熱が溜まることで起こる不調のことで、重症の場合は命を落としたり後遺症が残る可能性もあります。
この記事では、夏の散歩リスクや散歩時の注意点について解説します。

犬の熱中症が話題に! この季節は要注意

暑そうな犬

高温多湿な日本の夏は、人間もぐったりするほど暑いもの。しかし、全身が毛で覆われている犬はさらに暑さを感じています。というのも人間は全身から汗をかき、気化熱で体温を下げられますが、犬の皮膚には汗腺がありません。汗をかけるのは肉球と鼻の中だけで、体温を下げるほど十分な量の汗をかくことができないのです。

犬の体温調節では、口を開けて浅く呼吸を繰り返す「パンティング」を行います。舌や口の中の唾液をハァハァとあえいで気化させることで、体温を下げようとするのですね。
パンティングは汗腺が少ない犬にとって唯一の体温調節方法ではありますが、一方でとても効率が悪いため、これだけで熱中症を防ぐことは難しいといえるでしょう。

また、熱中症はどんな犬でもかかる可能性がありますが、特に注意が必要なのは子犬やシニア犬など体力がない年齢の犬です。また、寒い地方原産の犬種、毛の密度が高いダブルコートの犬種、マズル(口のまわりから鼻先にかけての部分)が短い短頭種、足が短い短足の犬も熱中症にかかりやすいといわれているため、十分注意しなければいけません。

なお、夏場の気温は年々上昇しており、2023年の夏の気温は全国的に平年より高く、暑い夏になる見込みです。気温が35℃を超えるような猛烈な暑さも記録されており、そのような日は時間帯を問わず犬の熱中症のリスクが高まります。

<参考URL>
https://www.rakuten-insurance.co.jp/pet/column/pet-heatstroke.html

短足犬が感じる地面の熱さ

ダックスフンド

真夏の炎天下では外気はもちろん、アスファルトも高温になります。人間は服や靴を身につけているので気付きにくいですが、暑さに弱く地面に近い場所を歩く犬は地面からの照り返しをダイレクトに受けてしまい、さらに熱中症リスクが高まります。

特に、コーギーやダックスフンドなどの短足犬は体全体が地面に近く、受ける放射熱も大変なものです。放射熱は地面に近いほど高く、日が落ちてもしばらく残ります。夕方から翌朝までの気温が25℃を切らない熱帯夜では地面の温度が下がるまで時間がかかるため、夜間でも散歩中の地熱には気をつけましょう。

■併せて読みたい
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また、真夏の太陽でジリジリと熱せられた表面温度は60℃以上になることもあり、その上を歩くことで肉球を火傷してしまう可能性も考えられます。もし愛犬が散歩後に足を引きずっていたり、足の裏をしきりに舐めたりしている場合は要注意。放っておくと症状がひどくなり外科処置が必要になるケースもあるため、早めに動物病院を受診しましょう。

<参考URL>
https://koigakubo-animal.com/column/summer.html

犬の散歩、真夏は控えて

熱中症や火傷を避けるためには、真夏の散歩はなるべく避けることが大切です。特に気温が30℃を超える日は涼しい室内でのんびり過ごしましょう。なお、汗の気化熱で体温を下げられる人間と違い、犬は扇風機の風を涼しく感じられません。愛犬が快適に過ごせるよう室内は必ずエアコンをかけて、室温25℃・湿度60%を超えないよう調節してください。

やむを得ず日中に外出する場合は、熱い地面を歩かせないようカートやキャリーバッグを利用したり、大型犬の場合は犬用の靴を履かせるなどの対策をしましょう。
熱中症や肉球の火傷リスクを最小限にするには、タクシーや自家用車での移動が安心です。

また、愛犬の性格上「外でしか排泄できない」「散歩しないとストレスが溜まって体調不良になってしまう」などの場合は、地面の熱が解消される朝5~6時くらいの早朝に出かけるのがおすすめです。
熱を溜め込む性質があるアスファルトの上はなるべく歩かせないようにし、土や芝生が多いコースを選んであげましょう。

大切な愛犬と少しでも長く一緒にいたい。そう願う飼い主にとって、温暖化が進む「夏」という季節は、これからますます要注意だと言えそうです。特に老犬ともなればなおさら堪えます。毎年訪れるこの季節に対して正しく学び、しっかり準備をしていきましょう。

■併せて読みたい
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<参考URL>
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/10864/

厳しい暑さが続く夏は、犬の熱中症や肉球の火傷に十分注意が必要です。熱中症のリスクは犬種や年齢などによって変わりますが、どんなに元気そうであっても真夏の日中に散歩へ出かけるのは避けたほうがよいでしょう。

特に足が短い犬種は地面からの照り返しを全身に受けてしまうため、大きな負担がかかります。愛犬が元気にこの夏を乗り越えられるよう、暑さ対策は十分行ってあげてくださいね。

 

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石川 美代子

犬の管理栄養士、動物ケアスタッフ、動物医療技術師、犬の美容師(トリマー)。卒業後は動物看護師として動物病院に勤務し看護業務に従事。現在はwebライターとして主にペット関連記事の執筆、ペット用品・記事の監修などを行う。

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